コンビニ激戦区での再挑戦~ミニストップベトナムの快進撃を支える秘密とは~

     会社名: MINISTOP VIETNAM CO., LTD.

     業務内容: コンビニエンス事業

     サービス: kintone on cybozu.com

     利用用途:本社⇔店舗間の通達・連絡

     導入時期:2016年8月

ベトナム人の生活に浸透してきたコンビニエンスストア。そのコンビニ激戦区であるベトナムで今、水面下で熾烈な競争が発生している。その火種は、ベトナム事業を再編成したミニストップベトナムだ。ミニストップは、2011年に現地企業と合弁でベトナム市場へ進出を果たしたが、思うように出店が進まず2015年2月にその現地企業とのフランチャイズチェーン契約を解消した。

2015年4月からは新たに双日株式会社と組み、コンビニ運営会社MINISTOP VIETNAM CO., LTD.(以下、ミニストップベトナム)として再稼働後、今までにないスピード感で店舗拡大を進めている。2025年には店舗数を再稼働開始時点(20154月時点)40倍以上に展開予定だ。


ベトナムコンビニ市場争いの台風の目であるミニストップベトナムに迫るべく、ミニストップベトナム CEO前田氏とAssistant Senior General Manager小野田氏にお話を伺った。

会社概要

ベトナム・ホーチミン市内のミニストップ店内に一歩入ってみると、店内は明るく、掃除はすみずみまで行き届き、商品陳列棚、そしてスタッフの対応もまるで日本のコンビニエンスストアと変わらない。広めのイートインコーナーではお客様が集い、店内は活気がある。

ミニストップベトナムは日本での店舗展開同様に、イートイン席のあるコンボストアコンセプトに基づきベトナムにてコンビニエンスストア店舗展開を行っている。

 

ミニストップの店舗では、現地メーカーのパンや菓子、野菜・生鮮食品、日本や他国からの輸入商品を始め、約2,000種類の商品を扱っている。お弁当のコーナーには、ベトナムローカルフードはもちろんのこと、最近ベトナムでも人気が出てきた、おにぎりも多数並ぶ。

レジの頭上にはファストフード店のようにおしゃれなメニュー看板が配置され、日本でも人気のハロハロやアイスクリーム、フライドチキンなどをオーダーできる。中でも注力している商品はメロンソフトクリームとおでんである。メロンソフトクリームは甘すぎず上品な味わいである。価格は8,000ドン(36)にして高級フルーツのソフトクリームが頂ける。日本でも人気を博したが、気温が高いベトナムでは一年を通して大人気である。

また、おでんは日本で販売されているものとは味付けが異なり、スープは酸味と辛味が効いたベトナム独自の味付けである。厚揚げや練り物など日本のおでんに定番の具もあれば、タロイモボールやサーモンボールなど現地のお客様の味覚に合う具材の用意も多く、人気がある。

レジ横のケースには、日本でも定番の鶏のから揚げやフランクフルトに加え、ベトナムの伝統ソウルフードであるバインミー(フランスパンを使用したベトナムのサンドイッチ)も並ぶ。店内で最終調理して提供する事で美味しさを追求しているという。このように現地で好まれるテイストを取り入れベトナムで展開を行うミニストップベトナムは現地のお客様に親しまれ支持を得ている。

外資系やローカル資本のコンビニエンスストアがひしめくベトナムでの再挑戦である。再稼働の前とは比較にならないほど清潔になった店内と、質の高い店内調理ファストフードとイートインコーナーを武器に、出だしは順調だ。2015年には17店舗で出発した新ミニストップベトナムは、2016年9月には61店舗にまで拡大した。

 

しかし、この急拡大で本社には課題が生まれた。店舗数が増える前に比べ、各店舗への通達の落とし込みの徹底や、各店舗からの在庫情報や売上報告など情報の収集や管理が困難になったのである。

煩雑化し始めた本部と店舗間でのコミュニケーション

「急激な店舗拡大に伴い各店舗・本部各部署間での連絡が煩雑化し始めておりました。」(小野田氏)多店舗展開のコンビニエンスストア事業では、各店舗から本部への報告や本部から店舗への伝達・連絡事項が毎日発生する。本部から店舗への通達や、店舗から本部へ報告される日報など、毎日発生するやり取りを始め四半期に一度の商品棚卸報告も、以前はメールと電話で行っていた。数十店舗からこのような情報が毎日届き、当然ながら本部ではそのデータを集約・分析する作業が発生していた。店舗からの報告漏れやメールの確認漏れで作業は手間と時間がかかり、また過去のメールを遡り情報を探すのも時間がかかっていたという。


店舗運営のノウハウ蓄積も課題の一つだった。例えば、店長が変わると店舗運営や雰囲気が変わり、売り上げ拡大につながることも多いが、このノウハウを横展開するにはまず各店舗から情報収集をする必要がある。

また店舗では、機器故障や雨漏りなど店舗設備関連の連絡や、店内でのお客様トラブルなど本部のスピーディなサポートを必要とする事象が発生することも多々ある。

 

 

 

全店舗共通で起こりうるこのような事象に対する対応策をどのように蓄積し各店舗への展開方法にも課題であった。 「全て電話とEメールを利用していましたが、情報セキュリティー面を強化する必要もあり、社内イントラネット構築が不可欠な時期に来ておりました。しかし事業立上げ間もなく企業規模としても大きくありませんでしたので独自で社内イントラネットを構築するにはコスト面、時間面で無理もあり、完成されたシステム導入を求めておりました。」(小野田氏) 

そこでクラウド型で、短期間での構築を低コストで実現できるkintoneの導入を決めた。

kintoneで繋がる本部と店舗

kintoneを導入してから店舗本部間のコミュニケーションがスムーズになりました。」(小野田氏) これまで、電話やEメールで届いていた店舗ごとの商品受発注状況や来客者数などの情報を、各店舗からkintoneで報告してもらい、データ集約と管理もkintone上で行うことで、以前よりも店舗からの情報集約と管理が容易になった。

「各店舗と本部間ではkintoneのアプリを使って、時に写真やファイルの添付を駆使しつつ報告・連絡することにより各本部で状況を素早く把握し、対応スピードもあげることができました。」(小野田氏) 

 

例えば、店舗設備の破損などの際には、その写真を撮ってkintoneアプリに添付し、本部に状況を伝える。その後のステータス管理や、対応履歴も残すことができる。このような情報の定型化により各種報告データの比較や、様々な部署や担当でバラバラに管理していた同じような情報の一元管理・集約化、業務ステータスの管理も効率化を図ることができた。


「現在は主に店舗と各本部の間のコミュニケーションの為に利用しておりますが、今後は本部内機能を充実させていこうと検討しております。例えば現在は紙ベースで行っている社内決裁はkintoneのプロセス管理を利用できそうですし、各本部内でのノウハウの蓄積等、様々な活用の可能性を実感しています。」 (小野田氏)

今後は日本と同様にフランチャイズ形式での出店増も計画している。フランチャイズオーナーとのやり取りの効率化でも kintone に期待するところは大きい。

今後の展望

ミニストップベトナムは、2016年中に店舗数を80店舗に拡大し、2018年までに200店舗への拡大を目指している。ホーチミン市において集中的に店舗展開を加速して行く予定である。

 

「ミニストップベトナムは、『美味しさと、便利さと、カッコよさで笑顔あふれる社会を実現する』というミッションのもと、お客さまに支持頂けるように、店舗のQSCレベル(Q=品質、S=サービス、C=クリーンネス)を高め、お客さま満足を追求しております。」(前田氏)

ミニストップベトナムでは、イオンプライベートブランドの「トップバリュ」商品や、100円ショップ「ダイソー」の商品を購入することもできる。このようにイオングループの日本で売れ筋の調味料やインスタント食品、菓子類、雑貨など日本での売れ筋商品を取り揃えられるミニストップベトナムの強みを最大限に利用して、現在のソフトクリームやハロハロ等のコールドデザートやおでん、スナック等の出来立てメニューを充実し、今後も他社との差別化を図っていく狙いだ。

「今後の多店舗展開に伴い、本来のフランチャイズビジネスを主催する本部として体制を整えて参ります。ミニストップベトナムを経営したいという加盟店オーナー様と二人三脚で店舗網の拡大とベトナムコンビニエンス業界でNO.1を獲得する為の取り組みを進化させて行きます。」(前田氏) 

 

今後さらに経済成長が見込めるベトナムでコンビニエンス市場が拡大するのは間違いないだろう。ミニストップベトナムの再挑戦は始まったばかりだ。

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